保険を使った節税策

当社も長年利用している生命保険を使った節税策は出口をうまく処理しないと利益の繰り延べにすぎません。現在、当社の貸借対照表上で保険積立金は約5000万円計上されています。解約時には、1億円以上のキャッシュになります。裏を返せばそれ以上のキャッシュを保険料として支払っているわけです。つまり1億円超のキャッシュを預けることにより、平均50%以上損金計上しているので5000万円超利益を圧縮し実効税率を40%とすれば2000万円超かかる税金を繰り延べできています。

本業であるテキスタイル事業は、旧来手形回収が多くサイトが平均120日と長いので、債権が膨れやすく貸倒れが発生したときのリスクが非常に大きい商売です。このリスクヘッジのために、毎期保険を利用して簿外で含み益を持たせ貸倒れ時に備えていました。ただし、返戻率ピーク時に保険解約するのですが、貸倒れの損金とうまくタイミングが合えばメリットがあるのですが、何も損金がないときにピークを迎えると税金で持っていかれてしまいます。何本もの保険を時期をずらして契約し、平準化したピーク設定をする必要があります。ここ数年は、債権が小口分散化し貸倒れリスクは減少しています。また、目立った貸倒れも発生していません。なので7年前に保険積立金として簿価で約1億円計上していたのをピークに順次解約し、新規契約を抑えて現在は5000万円に減少しています。ここ2~3年は、解約時の雑収入を設備投資の初期費用等の雑損失や修繕費に当てています。前期は4000万円弱それに当てました。

以前は、国内でのシェア獲得のために外資系保険会社がこぞって全額損金、返戻率95%前後、7~10年前後ピークの逓増定期保険を出していました。2年くらい前に全損タイプの逓増定期が税務上認められなくなったのであまりおいしい商品がなくなりました。現在残っているのは、まだシェア獲得に懸命な外資系1~2社の半額損金タイプで4年目に返戻率95%という商品くらいでしょうか。(M)